定点観測

理想のまちにほしいもの4:色々な人たちが集う図書館

4回目は「色々な人たちが集う図書館」.

小さな子どもからお年寄りまで,色々な人たちがそれぞれの目的で集う図書館は,知的好奇心や学習意欲の集積する空間だ.それに呼応する形で蔵書の数が増え,ラインナップが豊かになっていく.そして,利用者数も増えていく.集う人が増えるほど知的好奇心の共鳴は大きくなる.図書館という空間の質は,まちの文化の成熟度の指標のひとつではないかと思う.

大きな建築物としての図書館は,ランドマークとしても,まちなかの回遊・交流拠点としても重要だ.エリアに知的で静謐なイメージをもたらし,知的な風を優しく吹かせる.

そういうエリアには,広めの並木道や古く落ち着いた喫茶店,芝生の公園が似合いそうだ.車道は細くていい.あまり車がびゅんびゅん走っていない方がいい.

髙岡 敦史

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髙岡 敦史
スポーツまちづくり会社・合同会社Sports Drive 社長 岡山大学大学院教育学研究科 准教授、博士(体育科学) スポーツ経営学を専門とする研究者であり、スポーツまちづくりの現場に多く参画している。近著に『スポーツまちづくりの教科書』(2019年、青弓社)。