定点観測

ジブリなスポーツ①

ジブリのアニメは,間違いなくいまの私を形作っている.
入道雲や多層な雲をみると,あの向こうにラピュタがあると思うし,深い森に入るとそこにトトロやシシ神様の存在を感じる.宗教や民族間の紛争や大規模な自然破壊のニュースをみると腐海と王蟲と巨神兵を思うし,小さなセスナ機が悠々と飛んでいるのをみるとメーヴェに乗りたいと思う.

自然の大きさや強さを怖れる感情(畏怖の念)は,共有されることだと思う.宇宙・地球という超広大な自然の中で生きる私たちは,どれだけ科学技術が発展し,社会が高度化したとしても,自然を忘れて生きることはできない.

しかし,都会化した社会に生きる中で,日常的に畏怖することはとても少なくなってしまった.私を含めて,数年に一度の震災や水害による甚大な被害や,環境保護やSDGsの運動で一瞬「目を覚ます」ものの,人間としての生き方,社会のあり方を自然との関係性の中で考える人はそれほど多くないだろう.

スポーツは人間社会が創り続けている文化だ.
自然破壊してきた産業も,自然を表現してきた音楽も,環境保護の運動も,人間が生み出している文化だ.スポーツそのものが自然を破壊することはないかもしれないが,人間が創造主である以上,自然とスポーツは関係がないと言い切ることはできない.
今回から数回の『定点観測』で,自然とスポーツについて考えてみたい.(今回はただのイントロダクションw)次回へ続く.

※画像はスタジオジブリが提供している場面写真です.

髙岡 敦史

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髙岡 敦史
スポーツまちづくり会社・合同会社Sports Drive 社長 岡山大学大学院教育学研究科 准教授、博士(体育科学) スポーツ経営学を専門とする研究者であり、スポーツまちづくりの現場に多く参画している。近著に『スポーツまちづくりの教科書』(2019年、青弓社)。