定点観測

パラリンピック観戦に向けて

週明け8月24日(火)から東京パラリンピックが始まる.
観戦に向けていろいろと調べていると,オリンピックとの違いがはっきり見えてきた.

他国の東京パラリンピック代表選手の情報は,
①国際パラリンピック委員会のホームページにある各国パラリンピック委員会のリンク集へアクセス
②各国パラリンピック委員会のページから,パラリンピアン一覧のページへアクセス

という手順で探すしかない.公式ページを持っていない国もあるようで,全選手の情報が入手できるわけではないようだ.

残念なことに,日本国内のパラリンピック関連ページには選手一覧は確認できなかった.
NHKの特設ページ「NHK 東京2020パラリンピック・選手」で紹介されているのは日本代表選手だけだ.

Yahoo‼の東京2020特設ページ「東京オリンピック・パラリンピックガイド・選手団」でも,オリンピックの各国・各種目の選手は一覧化されているにも関わらず,パラリンピックは日本代表選手だけ.

こうしたことからも,パラリンピック軽視の風潮が見て取れる.
情報を掲載しても見る人はいないだろう,という判断だとしたら,パラリンピック開催で何らかの社会的インパクトを生み出そうという意志はないのかもしれない.
地元地域で何らかのPR運動を仕掛けるか,あるいは観戦するわたしたちがSNS等を通じて社会運動化していくしかないだろう.

なお,複雑なクラス分けやルールについては,先のNHK特設ページ(競技タブから種目を選択し,「競技ガイド」の「詳しく見る>」へアクセス)にもあるが,障害者向けの情報やコラムを発信している「障害者.com」(福祉・介護事業等を展開している民間事業者が運営)が詳しい.
観戦する際に,このページでルール等を確認しておくと,よく理解できると思う.

髙岡 敦史

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髙岡 敦史
スポーツまちづくり会社・合同会社Sports Drive 社長 岡山大学大学院教育学研究科 准教授、博士(体育科学) スポーツ経営学を専門とする研究者であり、スポーツまちづくりの現場に多く参画している。近著に『スポーツまちづくりの教科書』(2019年、青弓社)。