定点観測
水浴びできる小川は,小さなスポーツインフラ
2021.08.30
夏休み最後の週末,きれいな小川の流れる公園は家族連れで賑わっていた.
この場所は,岡山市の外れにある知る人ぞ知る公園で,キャンプのできるスペースやサッカーやグラウンドゴルフができる天然芝のフィールドがある.この日も地元のサッカークラブと思しき子どもたちが練習に訪れていた.
グラウンドの芝生はきれいに刈られているし,キャンプ場を含む周囲の土手も,公衆トイレも駐車場も,きれいに掃除されている.小川は子どもたちが自由に遊べるように整備されていて,水遊びが楽しい.
この公園は,岡山市が管轄するものだが,日常的な整備・清掃は地区の人たちによってなされているらしい.
こうした「小さなスポーツインフラ」は,そこかしこに生み出せると思う.
外から多くの人たちに来てもらう必要はない.地元地域の人たちがリフレッシュできる空間が,その人たちの協力で整備されるだけで,その空間の存在は地域住民の身体と心を支え,地域での生活を豊かにするインフラになるはずだ.
そこが,子どもからお年寄りまでの全世代にとって魅力的な場所なら,地元住民を集わせる引力を持つだろう.
あちこちにある街区公園も,地区の集会所も,小川や河川敷,古びた神社のある森や里山も,「小さなスポーツインフラ」として活用できるといいなぁと思いながら,小川にじゃぶじゃぶ入って遊んだ残暑厳しい一日だった.
なお,「小さなスポーツインフラ」のひとつのモデルケースは,<スポーツと地域>に掲載したコラム「オリンピック開幕の今だからこそ考えたい地域スポーツの〝力〟」に登場している.