定点観測

まちに祈りを捧げる花火

季節外れの花火.ゲリラ的に打ち上げられたもののようだ.
コロナ禍の(一時的な?)やわらぎを祝い,苦しんできた人々を労わり,亡くなった人に思いを馳せ,そして平穏で幸福な明日を祈っているように感じた.

今よりももっと生きることが不確実で不安定だった時代,花火はお盆の迎え火や送り火のような鎮魂の祈りを含むものだった.今日の花火からも,まさにそんな意味を受け取った.

明後日10月1日から,まちは動き出すだろう.
完全に元通りとはいかないが,少しは生きている心地を取り戻せるかもしれない.
辛かった時間を経て,それでも生き生きと動くまちを早くみたい.

髙岡 敦史

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髙岡 敦史
スポーツまちづくり会社・合同会社Sports Drive 社長 岡山大学大学院教育学研究科 准教授、博士(体育科学) スポーツ経営学を専門とする研究者であり、スポーツまちづくりの現場に多く参画している。近著に『スポーツまちづくりの教科書』(2019年、青弓社)。