定点観測

理想のまちにほしいもの24:まちを拠点に活躍するアーティスト

第24回は,「まちを拠点に活躍するアーティスト」.

前回取り上げたトップアスリートと同様,画家や音楽家,書家などのアーティストもまちにとって重要なインフラになりうる.
「理想のまちにほしいもの5:企画展が挑戦的な美術館・博物館(2021.12.05)」では次のように書いた.
「企画展の編集の新規性が高く,まちに対して強烈なメッセージを発するものであればあるほど,まちの文化は大きく変質するだろうし,まちは自由になり,クリエイティビティが向上すると思う.」

美術館・博物館の場合は,収蔵品や企画展のために調達した作品とその編集・展示がエネルギーを持つわけだが,アーティストは生み出した作品だけでなく,創作活動,創作者本人がそこにいることそのものにもエネルギーがあると思う.
まちを拠点に創作することで,生み出される作品にはそこの風土や人間,社会が反映されるはずで,わたしたちはその作品からまちを捉え直すことができるだろう.そういう意味で,アーティストはまちの翻訳者・編集者と言ってもいいかもしれない.

そのようなアーティストが有名になれば,作品も,アーティストの存在も,まちの大きな資産になるだろう.アート・ツーリズムのコンテンツとしてもパワフルだ.

アーティストがどのように生まれ,育つのか,私にはよく分からないけれど,アスリートの発掘・育成と同様に,まちの課題として捉えたいものだ.

髙岡 敦史

WRITTEN BY

髙岡 敦史
スポーツまちづくり会社・合同会社Sports Drive 社長 岡山大学大学院教育学研究科 准教授、博士(体育科学) スポーツ経営学を専門とする研究者であり、スポーツまちづくりの現場に多く参画している。近著に『スポーツまちづくりの教科書』(2019年、青弓社)。